1986年に『中華人民共和国義務教育法』が公布された後小中学校の統廃合が推進された. これにより, 内モンゴル自治区で多くの民族小中学校が廃止され, モンゴル族の民族教育を保障する場が減少し, 民族文化の伝承が困難になっている. そこで, モンゴル族の伝統文化を民族学校に取り入れたのが民俗の授業である. 本研究では, 内モンゴル自治区のモンゴル民族小中学校を対象に保護者と子どもの民族教育と地域連携に対する評価を分析した. その結果, 保護者の民族教育の受講状況, 居住地域, 子どもの学校を選ぶ時の理由などによって, 民族教育と地域連携の評価が違っていた. しかし, 子どもは民族教育全体に対して高く評価しており, 保護者とは異なり, 学校間で大きな差がなかった.