日本保健科学学会誌
Online ISSN : 2433-3018
Print ISSN : 1880-0211
ISSN-L : 1880-0211
急性暴露の常圧低酸素環境下における下肢への経皮的電気刺激が血糖値に与える影響
Kunihiro KatayamaHiroshi YamasakiMitsuhiro OokuraKousuke YamamotoKouichi SumieKazuya NishitaniYuta NakayaKoji ShigeshimaKazunori Hamada
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 21 巻 1 号 p. 23-27

詳細
抄録
今回,健常成人10 名を対象に酸素濃度14.5%の常圧低酸素環境下での下肢へのB─SES によるベルト電極式骨格筋電気刺激法(Belt electrode Skeletal muscle Electrical Stimulation:以下,B─SES)を20 分間施行し,糖代謝への影響を検討した.常圧低酸素環境下での30 分の順化後,経皮的酸素飽和度の低下を認めたが,電気刺激によるさらな る酸素飽和度の低下は認めなかった.心拍数の上昇は,低酸素環境への順化後,電気刺激後ともに認めず,低酸素環境下におけるB─SES が呼吸循環器系に与える影響は小さいものと考えられた.血糖値は,B─SES により,平均16.2 mg/dl(0.9 mmol/L)の有意な低下を認めた.常圧低酸素環境下でのB─SES による電気刺激は,より効率的に糖代謝を促進し,血糖値を低下させるかもしれない.
著者関連情報
2018 日本保健科学学会
前の記事 次の記事
feedback
Top