抄録
本報では,車載電装部品において疲労信頼性が最も重要視されるチップ部品の実装プロセスが及ぼすはんだ接合部の形状への影響を調べるため,実験結果との一致性の高い鉛フリーはんだのリフロープロセスのシミュレーション手法を提案する。その解析手法を用いて,実装プロセスの各要因によるはんだ接合部の形状への影響を評価し,実験的アプローチでは発見が困難である各要因間の交互作用の存在を検証できることを示した。そして,実装プロセスの各要因のばらつきを考慮した形状予測のシミュレーションの後に疲労寿命解析をすると,各要因のばらつきがどのような信頼性問題を引き起こすか評価できることを示唆した。