エレクトロニクス実装学会誌
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12 巻, 7 号
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巻頭言
特集1/平成21年度技術賞受賞講演
  • 田中 秀一, 今井 英生, 伊東 春樹, 橋元 伸晃, 間ケ部 明
    原稿種別: 特集1/平成21年度技術賞受賞講演
    2009 年 12 巻 7 号 p. 565-571
    発行日: 2009/11/01
    公開日: 2010/09/03
    ジャーナル フリー
    中・小型液晶ディスプレイ(LCD)の駆動用ドライバICの実装形態の1つであるCOG(Chip On Glass)では,従来電解AuバンプとACF(Anisotropic Conductive Film)を用いた接続構造が採用されてきたが,微細化・接続信頼性において課題がある。われわれはこれらの課題を解決すべく新規のCOG接続構造として樹脂コアバンプ技術を開発した。樹脂による柔軟なコアの上に薄膜の再配線を形成し微細ピッチに対応が可能であり,バンプが変形することにより直接バンプとガラス基板が面で接触することにより安定した接続が可能な技術である。20 μmピッチの評価サンプルを用いて信頼性を評価し十分な接続信頼性を得られることを確認した。
  • 蔵田 和彦, 小倉 一郎, 栗林 亮介, 橋本 陽一, 杉本 宝, 柳町 成行, 佐々木 純一
    原稿種別: 特集1/平成21年度技術賞受賞講演
    2009 年 12 巻 7 号 p. 572-580
    発行日: 2009/11/01
    公開日: 2010/09/03
    ジャーナル フリー
    装置内の光インターコネクションを実現するために,LSIパッケージに搭載可能な超小型光インターコネクションモジュール(PETIT)を開発実用化した。本稿ではPETITの設計コンセプトからモジュール設計のポイントおよび主な性能を紹介した後,装置内適用に関してさまざまなモジュールのアプリケーションを紹介する。
  • 永田 真, 岩田 穆
    原稿種別: 特集1/平成21年度技術賞受賞講演
    2009 年 12 巻 7 号 p. 581-586
    発行日: 2009/11/01
    公開日: 2010/09/03
    ジャーナル フリー
    デジタルLSIにおけるダイナミック電源ノイズが,LSIの動作性能や電子機器の電磁環境性能に及ぼす影響は極めて大きい。電源ノイズの発生,チップ内のノイズ伝搬,ノイズと回路動作の干渉,について正確な知識に基づく設計上の対策が欠かせない。本稿では,LSIの電源ノイズ問題を解説するとともに,解決への道しるべとなるオンチップ・ノイズ観測技術とチップレベル・ノイズシミュレーション技術について紹介する。
特集2/マイクロ接続技術の進化
研究論文
  • 佐々木 拓也, 上田 啓貴, 三浦 英生
    原稿種別: 研究論文
    2009 年 12 巻 7 号 p. 623-628
    発行日: 2009/11/01
    公開日: 2010/09/03
    ジャーナル フリー
    フリップチップ実装構造内では構造材料であるシリコンや金属バンプ,アンダーフィル,樹脂基板などの弾性率および線膨張係数の相違に起因して局所残留応力分布が発生する。この残留応力の変動振幅が局所的に最大で300 MPaにも達することを,三次元応力解析と試作したゲージ長2 μmのピエゾ抵抗ゲージを搭載したセンサチップを用いて明らかにした。また,Siチップ面内の直交二軸方向の垂直応力の値が変形拘束物となる金属バンプからの距離に依存して大きく変化し,チップ面内のバンプ配置位置に依存して二軸等方的な場が形成される場所と最大で150 MPa以上の差が発生する異方的な場が形成される場所が混在することも明らかにした。
  • 大島 心平, 和田 光司, 村田 龍司, 島方 幸広
    原稿種別: 研究論文
    2009 年 12 巻 7 号 p. 629-635
    発行日: 2009/11/01
    公開日: 2010/09/03
    ジャーナル フリー
    本論文では,Low Temperature Co-fired Ceramic(LTCC)基板に内蔵可能な広帯域フィルタを小型化する一手法について提案する。最初に従来型構造の小型化への課題について述べる。次に,LTCC基板の積層構造を活用した小型な分布定数型共振器の構造を提案するとともに,その広帯域フィルタへの適用方法について述べる。最後に,提案型構造を用いた小型広帯域フィルタを試作実験し,手法の有効性を確認する。
  • き裂進展モードの解明とはんだ接合部の設計方法
    高木 寛二, 于 強, 澁谷 忠弘, 宮内 裕樹, 野呂 幸弘
    原稿種別: 研究論文
    2009 年 12 巻 7 号 p. 636-642
    発行日: 2009/11/01
    公開日: 2010/09/03
    ジャーナル フリー
    本研究では,車載電装部品において疲労信頼性が最も重要視されるチップ部品の温度サイクル疲労寿命の挙動を検討するために,鉛フリーはんだ接合部の疲労き裂の発生と進展の実用的なシミュレーション手法を提案した。提案した手法を用いて,チップ部品のはんだ接合部に発生する複雑なき裂進展挙動を明らかにした。解析結果からはんだ接合部の形状が疲労き裂進展経路に対して大きく影響を与え,結果的にチップ部品の側面に沿って進展する経路とフィレット中を斜めに進展する経路に分かれることがわかった。また,フィレット中を進展する場合は,はんだ接合部の顕著な寿命低下が確認された。そして,はんだ接合部の形状と進展経路の関係を用いて,高信頼性のチップ部品の設計の考え方を示唆した。さらに,解析結果の有効性を実験結果を用いて検証し,本手法の有効性と他の種類のチップ部品への適用性を示した。
  • はんだ接合寿命に及ぼす実装プロセスのばらつきの影響
    高木 寛二, 于 強, 澁谷 忠弘, 宮内 裕樹, 野呂 幸弘
    原稿種別: 研究論文
    2009 年 12 巻 7 号 p. 643-650
    発行日: 2009/11/01
    公開日: 2010/09/03
    ジャーナル フリー
    本報では,車載電装部品において疲労信頼性が最も重要視されるチップ部品の実装プロセスが及ぼすはんだ接合部の形状への影響を調べるため,実験結果との一致性の高い鉛フリーはんだのリフロープロセスのシミュレーション手法を提案する。その解析手法を用いて,実装プロセスの各要因によるはんだ接合部の形状への影響を評価し,実験的アプローチでは発見が困難である各要因間の交互作用の存在を検証できることを示した。そして,実装プロセスの各要因のばらつきを考慮した形状予測のシミュレーションの後に疲労寿命解析をすると,各要因のばらつきがどのような信頼性問題を引き起こすか評価できることを示唆した。
講座「ちょっとMEMS」第17回
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