エレクトロニクス実装学会誌
Online ISSN : 1884-121X
Print ISSN : 1343-9677
ISSN-L : 1343-9677
研究論文
高温劣化を考慮したはんだ接合部の疲労寿命予測手法
河野 賢哉中 康弘谷江 尚史木本 良輔山本 健一
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 17 巻 2 号 p. 123-131

詳細
抄録

近年,車載用半導体パッケージでは,高温環境下におけるはんだ接合部の疲労寿命低下が大きな問題となっている。本報では,高温劣化を考慮したはんだ接合部の疲労寿命予測精度の向上を目的として,高温保持後のはんだ接合部の機械的疲労試験結果から,高温保持条件と疲労寿命低下の相関について検討した。その結果,高温保持後のはんだ接合部の疲労寿命低下はCoffin-Manson則の疲労延性係数の変化で表わされ,アレニウス則を応用することで保持時間と保持温度から定量的に推定できることがわかった。また,温度サイクル試験の試験条件から推定した疲労延性係数を用いて,Miner則を応用して得られた疲労寿命予測値が試験結果とよく一致することを見出した。

著者関連情報
© 2014 一般社団法人エレクトロニクス実装学会
前の記事 次の記事
feedback
Top