エレクトロニクス実装学会誌
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鉛フリーはんだ分散導電性プラスチックの開発
野口 裕之中川 威雄
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1999 年 2 巻 5 号 p. 377-384

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抄録
はんだに含まれる鉛の環境汚染問題から, 鉛フリーはんだをプラスチックに混練し, 適切な混練条件を見いだす実験を行った。鉛フリーはんだ粉末 (Sn/4Cu/2Ni) 45vol.%に分散助剤として銅粉末5vol.%の配合条件では, プラスチック中に鉛フリーはんだを分散させることが困難であることが判明した。これは銅粉末への錫の固溶が原因であることをつきとめ, 対策として銅粉末の添加量を増やすことで, 鉛フリーはんだを5μm程度の大きさにプラスチック中に分散させることが可能であることを明らかにした。金属成分 (はんだと銅粉末) 65vol.%の試料において, 金属成分中の銅の割合を18vol.%にすることにより, 体積固有抵抗値で3×10-5Ω・cmが得られることを明らかにした。
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© 一般社団法人エレクトロニクス実装学会
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