抄録
大規模集積回路を搭載するプラスチックパッケージを解析対象として, パッケージ内のダイパッド裏面/封止樹脂界面はく離先端の応力拡大係数と, はく離進展におけるエネルギ解放率を数値解析により求めた。さらに, それぞれの破壊力学パラメータを比較しパラメータ問の整合性について議論した。なお, ここでは応力拡大係数は変位外挿法で導出し, エネルギ解放率はIrwinのクラック閉口法により計算した。その結果, これらの数値解析手法で求めた応力拡大係数とエネルギ解放率は十分合理的な整合性を有していることが判明した。また, エネルギ解放率を計算する場合においては, 振動する特異性を回避する目的で, 代表長さの1/5程度以上離れた節点を用いる必要があることを指摘した。