2001 年 4 巻 6 号 p. 504-508
紫外線固体レーザを用いて樹脂にブラインドビアを形成するに当たって, イメージング転写技術とビーム整形技術を採用した技法を紹介する。これらの技術の採用により, 加工ビア形状のみならず内層銅へのダメージの制御に大幅な向上を確認した。この論文では, ビア形成と照射されたフルーエンスの関係についても論じる。特定のレーザにおいてビア形成時間を最小にするフルーエンス範囲があることを示す。すなわち, それは1.5から2.5J/cm2の範囲であり, この範囲を超えるとフルーエンスの増加に伴うレーザパルス当たりの樹脂除去量が減少し, この範囲を両側にはずれるとビアの形成時間が増大する。これらから, 与えられたレーザにおいて最大のスループットを得るためにプロセスを最適化することが可能である。最後に, 新しいより高出力のレーザを用いてのプロセススループットのスケールアップについても述べる。フルーエンスはプロセスのスケーリングに特に重要な要素で, その結果についても述べる。