行動分析学研究
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人間の摂食行動のセッション内減少 : 食べるペースの減少過程を記述する数式の一般性の検討
高木 悠哉青山 謙二郎
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2006 年 20 巻 1 号 p. 40-52

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抄録

研究の目的:本研究では、人間の摂食行動のセッション内減少に数式を適用した。その数式は、ラットのオペラント反応のセッション内減少の反応率を累積摂食量の1次関数として記述していたものだった(Aoyama, 1998)。研究計画:被験者に食物を自由摂取させた。セッションの長さは10分間だった。場面:実験室で一人ずつ個別に実験を行った。被験者は実験1において鶏つくねを、実験2においてコーンスープをそれぞれ実験セッション内で食べられるだけ食べた。被験者:実験1では大学生23名、実験2では大学生16名の男性が参加した。行動の指標:10分間の自由摂食セッションでの被験者の単位時間(1分)当たりの摂食量を測定した。結果:人間の摂食行動のセッション内減少は、その数式でよく記述できた。したがって、実験1と2の両方で、累積摂食量の1次関数としてよく記述できた。結論:Aoyama (1998)の数式を人間の摂食行動に適用する一般性が示された。

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© 2006 一般社団法人 日本行動分析学会
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