聾学校でも大学進学率の向上や理工系企業への就職など理数科教育への期待は大きい.しかし,聴覚障害生徒は抽象的な考え方や論理的思考力の発達に課題があるとも言われ,理数教科への興味・関心・意欲は低下しがちである.そこで,体験的活動を通して最新の科学技術に触れることで,生徒の理数科学習への興味・関心・意欲を向上し,聾学校の理数科指導を改善できるのではないかと考えた.本研究では,携帯電話で操作するロボット教材を活用した指導の聾学校における可能性を検討する.そのために,この教材を活用した指導を実践し,生徒の活動記録,評価テスト,質問紙調査を分析した.その結果,聾学校の理数科教育を改善できる可能性が示唆された.