2011 年 35 巻 Suppl. 号 p. 77-80
ICTを活用した学習環境の条件で,学習活動の改善方法を検討するために,同期集合型学習環境と非同期分散型学習環境で学生が記録するノートを分析評価した.その結果,同期集合型学習環境での優れたノート記録の割合は,非同期分散型学習環境の場合よりも有意に高い割合であった.また,ノート評価のテスト得点への影響を調べたところ,非同期分散型学習環境における学習内容の週テストでは,ノート評価の順に平均得点が高く,有意な差が確認された.さらに,ノートの評価値と学習成績との関係を調べた結果,レポートや最終試験の得点と有意な相関関係が得られ,ノート記録が学習成果に関連することを確認した.