早稲田大学では,LL教室(Language Laboratoryの略)でPCを用いた独自の中国語学習プログラムDigにより,従来手法以上の学習効果を得ている(呉・楊2003).しかし,履修者の増加に伴い,LL教室に限らずにマルチメディアを利用できる,より効果的な中国語学習方式が必要とされている.今回,スマート中国語学習教室を実現するため,スマートフォンおよびタブレットで学習できる中国語学習システムを開発した.本システムは,インタラクティブな授業スタイルを可能にする通信機能,スマートフォン・タブレットに対応したリッチな学習教材,ピンインの正確な指定を必要とする漢字変換機能とよくある誤りパタンの提示機能を備えた中国語IMEを特徴としている.8週間のトライアルから,一般教室でも高い学習効果が得られることが分かった.