2017 年 40 巻 Suppl. 号 p. 73-76
本研究では,視覚障がい者がスクリーンリーダを用いた際のウェブアクセシビリティについて,ウェブからの情報取得よりも困難である入力フォームに着目し,JIS規格に準拠しただけのウェブアクセシビリティの問題点を改善した入力フォームの開発を行った.また,その有効性について検討を行った.普段からスクリーンリーダを使用してウェブを閲覧している視覚障がい者6名を被験者として実験を行った.その結果,「ページ全体の把握」,「ページ内の現在位置の把握」,「入力のしやすさ」の3つの要素について,ウェブページを作成する際にJIS規格に加える配慮設計の有効性が示唆された.