美術科では言語活動を取り入れた鑑賞学習が重視されてきている.一方で,作品提示機器が充実していないなどの課題を抱えている.そこでインタラクティブな機能を持つ鑑賞用教材“D-FLIP Paintings”を開発した.本稿では,それを用いた鑑賞学習が意見の交流を喚起し新しい気付きをもたらすかについて明らかにするため,高校生6名2グループを対象に鑑賞の学習を行った.そして,生徒の発話を可視化した共起ネットワーク図や発話回数等を分析・考察したところ,インタラクティブな機能が意見の交流を活性化し新しい気付きをもたらした可能性があることがわかった.