2017 年 40 巻 Suppl. 号 p. 161-164
本研究では,反転授業をアクティブラーニングの一形態として捉えた上で,授業における予習の仕方と対面授業でのアクティブラーニングの関連について検討を行った.反転授業を採り入れた3大学7授業に協力を頂き,プレ・ポスト調査を実施した.結果,アクティブラーニングを通じた認知プロセスの外化が生じている度合いが高い授業では,深い学習アプローチや学習意欲の上昇がみられ,予習の仕方にも内容理解を深めるような形での変化が生じていた.内容理解を深めるための予習の仕方が,授業内でのアクティブラーニングをより活発なものとする役割を担っているようであった.このことは,反転授業における予習の仕方の重要性を示す結果であった.