本研究では,学生によるルーブリックの作成と自己評価を行う授業を実践し,学生の自律的動機づけ(RYAN and DECI 2000)に与える影響について検討した.授業実践はリハビリテーション専門学校の臨床技能を学ぶ科目で行った.学生には,技能評価に使用するルーブリックの評価観点と評価基準を考えてもらい,技能の練習をした後,ビデオ録画した自分の技能に対して自己評価をしてもらった.質問紙調査の結果,自律性があまり高くない学生の「外的調整」が授業後に低下しており,学生によるルーブリックの作成や自己評価が学習動機づけの自律化の促進に有用であることが示された.