日本教育工学会論文誌
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総説
インストラクショナルデザイン研究の動向と期待される方向性
根本 淳子市川 尚
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2019 年 43 巻 3 号 p. 197-206

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抄録

本論文は,国内におけるID 研究への示唆を得ることを目的に,AECT が発行する論文誌ETR&DにおけるID の近年の研究動向について外観した.2016年から2018年の間にETR&D に掲載された論文のうち,ID に関する論文に絞り研究内容を調査した.目標と方法の分類を用いて整理した結果,67編の論文が該当し,記述的・解釈主義的や設計・開発を目的とした論文や,混合法を用いた研究などに増加傾向が見られた.論文内容の調査から,研究方法論,リサーチクエスチョン,分析方法の明示によって論文の特徴が明確に示されており,国内では見られない理論やモデルの活用,メタ的研究,ID 分野の人材開発についての動向などの調査報告があることが分かった.インストラクショナルデザインという用語が広く,基礎・基盤的位置づけでとらえられることによって,国内におけるID 研究のアプローチの幅や成果の質に変化がみられる可能性が示唆された.

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© 2019 日本教育工学会
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