中学校国語の中で,生徒が苦手意識を抱く分野として文法がある.本研究では,中学校3年生を対象に国語の文法分野でグループ学習に取り組む学級と,教員による一斉授業を行う学級を設け,実践前後の習熟度のテスト,理解への自己評価をはかるアンケート,グループ学習をどう捉えているかの調査(自由記述)を実施した.その結果,グループ学習の条件を整えれば,事前事後の得点差の平均値が,グループ学習群は一斉授業群よりも大きくなり習熟度の高まる傾向がみられると共に,グループ学習に対する満足度も高かった.一方で,テストの得点と理解への自己評価得点間の相関は,グループ学習群は一斉授業群よりもやや低い傾向がみられた.