パフォーマンス課題において教員の評価負担を増やさずに実施可能な形成的評価である相互評価活動は,自己評価力を高める利点もあると主張されている.しかし,ピアからの評価に依存してしまうと自己評価力は高まらない.そこで,他者の視点を取り入れて自己評価を見直す機会となるよう,自己評価とピアからの評価の得点やその根拠が異なった箇所について異なった理由を協議するワークを取り入れた相互評価活動を開発した.実際の大学授業をパイロットケースとして学習活動を実施し,活動の前後で教員評価と自己評価のルーブリック得点の差が小さくなるかどうかを統計分析したところ,部分的ではあるが有意に小さくなった.