2021 年 44 巻 Suppl. 号 p. 145-148
近年,学習および行動面で問題がみられる幼児,いわゆる「気になる子」に関する報告が増加しており,気になる子への対応力を向上させる保育士向け研修プログラムの開発が期待されている.そこで,気になる子への対応方法に関する気づき獲得を目的とした,保育士向け研修支援システムの開発を目指しており,システムに必要な機能について実践を通して検討した.結果,自身の気になる子に対する視線,すなわち意識を可視化するという観点で, ウェアラブルカメラで撮影した動画および視線グラフを使用することの有効性が示唆された.一方,本手法は保育士に対する児童の意識を捉えるという観点では限界があり,課題が残された.