日本教育工学会論文誌
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教育実践研究論文
COVID-19下の老年看護学実習の形態別による到達度評価と課題の検討
川上 祐子中村 康則松尾 綾子江本 厚子
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2022 年 46 巻 4 号 p. 667-678

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抄録

本研究では,病院実習にくわえ,COVID-19下の代替措置として実施したオンライン事例展開実習,オンライン高齢者施設実習の形態別による到達度評価および課題を検討することを目的とした.老年看護コア・カリキュラム尺度を作成し到達度を評価したところ,患者との関わりが得られる病院実習は,「健康障害のリスクアセスメント」「高齢者包括的アセスメント」がオンラインによる実習よりも高かった.しかし,「その人らしく生きるための看護の探求」は,自分のペースで取り組めるオンライン事例展開実習が病院実習と同程度に高い結果となった.さらに,計量テキスト分析を用いて実習形態別の利点・欠点を分析したところ,オンラインによる実習では,周りの進行状況がつかめないことによる不安や,ディスカッションに困難性が生じていた.これらは,地域包括ケアのチーム医療や多職種連携に必要なグループワークなどの能動的学修を妨げる本研究では,病院実習にくわえ,COVID-19下の代替措置として実施したオンライン事例展開実習,オンライン高齢者施設実習の形態別による到達度評価および課題を検討することを目的とした.老年看護コア・カリキュラム尺度を作成し到達度を評価したところ,患者との関わりが得られる病院実習は,「健康障害のリスクアセスメント」「高齢者包括的アセスメント」がオンラインによる実習よりも高かった.しかし,「その人らしく生きるための看護の探求」は,自分のペースで取り組めるオンライン事例展開実習が病院実習と同程度に高い結果となった.さらに,計量テキスト分析を用いて実習形態別の利点・欠点を分析したところ,オンラインによる実習では,周りの進行状況がつかめないことによる不安や,ディスカッションに困難性が生じていた.これらは,地域包括ケアのチーム医療や多職種連携に必要なグループワークなどの能動的学修を妨げるものと示唆される.

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© 2022 日本教育工学会
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