2023 年 46 巻 Suppl. 号 p. 73-76
本研究の目的は,小学校の掲示実態から,学年による掲示量の違いおよび掲示内容別の変化の要因を明らかにすることである.そのために,教室内掲示物の実態調査から得たデータを内容に基づき整理・分類するとともに,学年別に掲示物を検討することで,掲示物の内容に学年差があるのかを検討した.その結果,①小学校の掲示物は生活面の掲示物が約7割,学習面の掲示が約2割,その他の掲示が約1割という内訳であること,②生活面の掲示量は,高学年の方が低学年よりも掲示量が増えていること,③生活面の掲示の中でも特に,役割分担に関わる掲示が中学年で,主な発信元が学級外である掲示が高学年で,それぞれ低学年より多いことがわかった.