2024 年 47 巻 Suppl. 号 p. 173-176
本研究では,学習者が有する2つの自己効力感,すなわち,知識正確性に対する自己効力感と知識再構築に対する自己効力感に対して,概念教授ストラテジーに関する2つの方法(ル・バー対決型ストラテジーとル・バー懐柔型ストラテジー;伏見・麻柄 1993)の影響がどのように異なるかを検討した.その結果,2つの自己効力感ともに,最初の情報教示後に大きな変化が見られること,また,教授ストラテジーの違いによって,3時点間の知識正確性に対する自己効力感と知識再構築に対する自己効力感の相互影響の様相が異なることが見いだされた.