2025 年 49 巻 3 号 p. 487-507
本研究は,潜在記憶研究の知見を基盤とし,効率的な英単語の知識習得を可能とするe-learningとして「マイクロステップ・スタディ (Microstep Study:MSS)」を取り上げ,高校生の英語力向上との関連を縦断調査によって評価することを目的とした.2021年の5月から2022年の10月までに計5回実施された実用英語技能検定 (英検) を受験した高校生を対象として,MSS学習量と英検得点との個人内および個人間関係を縦断データにマルチレベルモデルを適用することで検討した.その結果,MSS学習量と英検得点との間に正の個人内関係があることが示された.すなわち,個人内レベルにおいてMSSによる英単語学習を積み重ねていくことで,高校生の語彙力,ひいては英語力が効率的に向上する可能性が示唆された.