2025 年 49 巻 4 号 p. 685-699
本研究の目的は,自由研究の課題設定と計画立案の支援を設計し,その有効性について検討することである.小・中学生を対象に,個人的な好みを手がかりに課題を設定し,「理科の考え方」を取り入れた計画立案を支援するワークショップを実施した.参加した児童・生徒に対して,ワークショップ前後に質問紙調査を行い,任意で実際に取り組んだ自由研究の成果物のコピーを提出してもらえるように依頼した.参加した児童・生徒は自由研究にうまく取り組めるだろうという期待を持つようになった.また,実施後の自己評価でも,過去の自由研究よりも課題設定にうまく取り組むことができたと感じていた.さらに,実際の成果物の評価からも,課題価値を認識したテーマを設定し,「理科の考え方」を発揮した自由研究に取り組むこともできたことが示された.結果をもとに,実践の有効性と限界点について論じる.