論文ID: 43009
学習者が英語学習を自律的に行う際,学習者の個別ニーズに合わせた学習をデザインし,そのプランに沿って学習を進めていくのが効果的だと考えられる.本研究では,大学の授業において英語学習デザインの指導を行い,その指導が学習者のプランニングとその後の学習に及ぼす影響を明らかにすることを目的として調査を実施した.その結果,以下の2点が明らかになった.(1)学習デザイン指導により,学習者は個別ニーズに合った学習プランを作成できるようになった.(2)個別ニーズのうち,学習者の好みに合わせた学習プランを作成することが学習に対する動機づけに影響し,学習者の好みや学習環境に合わせた学習プランがプランの実行度に影響を与えることが示された.以上の結果から,英語自律学習のための学習者の個別ニーズに合わせた学習デザイン指導,特に学習者の好みを考慮したプランニングの重要性が示唆された.