日本教育工学会論文誌
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リモートワークを行う従業員の自己学習に影響を与える要因
企業の能力開発支援とプロティアンキャリア志向
荒木 淳子
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ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 46099

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抄録

本研究の目的は企業でリモートワークを行う従業員の自己学習に影響を与える要因を明らかにすることである.2020年のCOVID-19の感染拡大をきっかけとして日本企業でも急速に普及したリモートワークは,従業員の学習やキャリア観に変化を与えたと言われる.そこでリモートワークを行う企業の正規従業員1063名(うち有効回答者数991名)にWebアンケート調査を実施し,このうち31歳以上の回答者899名について,企業の能力開発支援に対する従業員の知覚(PDHRP),自律的なキャリア志向であるプロティアンキャリア志向と自己学習との関連について分析した.パス解析の結果,PDHRPは自己学習に有意な正の影響を与えており,従業員のプロティアンキャリア志向は,PDHRPが自己学習に与える影響を部分媒介していた.今後リモートワークを導入する場合には,企業はリモートワークが従業員の能力開発機会を損なうことがないよう支援を行っていく必要がある.

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