日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下手術を行った異所性膵組織に膵炎をきたしたMeckel憩室炎の1例
三城 弥範酒部 克森村 圭一朗金沢 源一清田 誠志田中 宏
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2015 年 76 巻 6 号 p. 1479-1483

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抄録
症例は35歳,男性.右下腹部痛を主訴に近医を受診し,急性虫垂炎の疑いにて当院へ紹介となった.採血では白血球の上昇を認め,CTにて虫垂の腫大や炎症所見はなく,約2cmの腫瘤を盲端とした回腸と連続する索状物を認めたため,Meckel憩室炎を疑った.絶食と抗生剤投与にて症状は一旦改善するも,食事開始とともに腹痛が再燃したため,腹腔鏡下手術を行った.回腸末端から120cmに先端に強い炎症を伴うMeckel憩室を認め,憩室根部で切除した.病理組織検査では,真性憩室の頂部にHeinrich I型の異所性膵組織が存在し,その周囲に限局して線維化と炎症細胞浸潤を認め,一方でそれ以外の憩室粘膜には炎症所見は認めなかったことから,異所性膵組織が膵炎をきたしたMeckel憩室炎と診断した.本疾患は現在までに海外含め2例しか報告されておらず,腹腔鏡下手術が施行された報告は1例もないため,文献的考察を加え報告する.
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© 2015 日本臨床外科学会
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