日本臨床外科学会雑誌
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症例
下腸間膜動静脈奇形とRetzius静脈短絡が併存した下行結腸癌の1例
藤好 直渡辺 義人越前谷 勇人権藤 寛笠井 潔
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2016 年 77 巻 7 号 p. 1720-1724

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抄録
症例は72歳,女性.胆石症の術前精査で偶然,下行結腸癌を認めた.また,術前のCTで左結腸領域の動静脈奇形(arteriovenous malformation,以下AVM),下腸間膜静脈(以下IMV)から下大静脈(以下IVC)への短絡(Retzius静脈短絡)を認めた.術中所見では,腸間膜より腹部大動脈を乗り越えIVCに流入するRetzius静脈を認め,また腸間膜には怒張した血管を多数認めた.術後病理組織検査では,腸間膜にfeeder arteryとdrainage veinに連続した大小拡張した血管の増生を認めた.経過良好で,術後10日目に退院となった.左結腸領域のAVMは稀であり,門脈圧亢進症を伴わないRetzius静脈短絡を形成する症例も稀である.今回,両者を合併した下行結腸癌を経験した.このような症例に対し,術前の3D-CTによる血管の評価は非常に有用と思われた.
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© 2016 日本臨床外科学会
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