日本臨床細胞学会雑誌
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症例
淡明細胞型肝内胆管癌の 1 例
山口 直則, 益澤 尚子, 今村 好章, 松居 由香, 岸本 光夫
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2015 年 54 巻 2 号 p. 146-152

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抄録
背景 : 淡明細胞型肝内胆管癌は淡明な細胞からなる肝内胆管癌の特殊型で極めてまれである. 今回, その 1 例を経験したので報告する.
症例 : 63 歳, 女性. 腹痛を主訴に来院し, 造影 CT にて肝右葉に早期相で不均一に濃染する約 6 cm 大の多結節状腫瘤を指摘され, 肝右葉切除術が施行された. 捺印細胞診では偏在した不整形核と腫大した核小体をもつ腫瘍細胞がみられた. 核溝や核内細胞質封入体がみられ, 細胞質は明調な微小空胞状であった. 免疫細胞化学で CD56 と adipophilin が陽性であった. 組織像では淡明な胞体をもつ異型細胞が主に乳頭管状構造を呈して増生していた. 免疫組織化学では CK7, CK19, EMA, CD56, adipophilin が陽性であった. 電顕では細胞質内に脂肪滴とグリゴーゲン顆粒が多数観察された. 術後 1 年で, 両肺と肝に多発転移巣が確認された.
結論 : 細胞像の報告はみられないが, 明調な微小空胞状の細胞質と核小体の目立つ偏在核という特徴的所見を認識できれば細胞診断は可能である. さらに adipophilin や CD56 を含む免疫細胞化学の結果が他の淡明細胞型の腫瘍との鑑別において重要な手がかりとなると考えた.
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© 2015 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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