日本小児外科学会雑誌
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症例報告
初回手術時に胆管癌を合併していた先天性胆道拡張症の小児例
小山 亮太髙澤 慎也内田 康幸則内 友博菊地 健太平戸 純子細内 康男西 明
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2021 年 57 巻 5 号 p. 850-854

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抄録

膵・胆管合流異常症を伴う胆道拡張症は,様々な病態の原因および胆道癌の発生母地となることが知られている.胆道癌は一般に予後不良であり,早期の発見,治療を要し,胆道拡張症術後に発生する胆管癌も同様に予後不良といわれる.今回,我々は先天性胆道拡張症の診断で手術治療を施行した14歳男児において,切除胆管の病理診断で胆管癌を認めた症例を経験した.術後,gemcitabine+テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤による化学療法を施行した.術後11か月で腫瘍マーカーが上昇し,PET-CTで膵鉤部に再発と思われる所見があったため,他施設にて亜全胃温存膵頭十二指腸切除術が施行された.術後テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤による化学療法を継続していたが,初回手術より4年経過した段階でのCT検査でリンパ節再発の診断となり,現在gemcitabine+cisplatinによる化学療法を継続している.また,当初の病理所見では胆管癌の転移再発と思われた膵腫瘍について,本論文作成にあたって病理像の再検討をした結果,重複癌の可能性があるとの判断となった.治療内容,方針に変更はないものの,今後の慎重なフォローアップが必要であり,先天性胆道拡張症術後の長期のフォローアップの重要性を再確認する必要があると思われた.

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