2022 年 72 巻 1 号 p. 2-6
本稿は,デジタルレファレンスサービスの今後の発展を見据えることを目的として,アナログ形態のレファレンスサービス(アナログレファレンスサービス)からデジタルレファレンスサービスへの転換あるいは接続の様相を整理している。そのために,情報通信技術の特性となる,コミュニケーション機能,インフォメーション機能,ネットワーク機能に沿って,デジタルレファレンスサービスとしてこれまで現れてきた事象を取り上げ,アナログレファレンスサービスとの関係を考察している。また,デジタルレファレンスサービスへの転換あるいは接続を検討する上での留意点として,定義と活動の範囲,統合的視点の必要性を指摘している。