ハイブリッド図書館という概念が登場して20年あまり経つ。特に公立図書館においてはデジタル媒体による情報提供に遅れが出ていたが,近年においてバリアフリー法の施行に伴う読書支援対策やCOVID-19流行に対する非来館型サービスへの対応として電子図書館サービスの導入が進められている。本稿では電子図書館サービスを含む公立図書館におけるデジタル媒体の情報源による情報提供について現状を整理するとともに,アナログ媒体の情報源と合わせたハイブリッドな情報提供がどのように行われているのか確認した。今後の課題としてデジタル媒体の情報提供は質・量ともに拡充する必要があることを確認した上で,今後の展望について検討した。