発災から10年以上経過した日本の災害アーカイブの施設や災害ミュージアムは,今後も活動を継続する方策について問題を抱えている。そこで,日本,中国,台湾,インドネシア,トルコ,ウクライナの計一〇施設について,資料と展示に関する実態を比較検討した。その結果,日本を含む東アジアにおける災害アーカイブの施設は,特定の宗教の考え方に基づく背景を持たなかった。一方,過去・現在・未来の被災地コミュニティ成員を主役として,“被災から復興へ”の「歴史」を語ること,そこで災害資料が重要な意義を有することの,二つの特徴が明らかになった。