抄録
生分解性を有する機能性高分子を開発する一手段として, 高度にジカルボキシル化した多糖類を環境中の微生物が資化できる程度に低分子量化した。低分子量化ジカルボキシル化多糖は, 高分子量ジカルボキシル化ペクチン酸、アミロース及びアミロペクチンを熱加水分解することにより得た。得られたジカルボキシル化多糖の生分解性とビルダー性能は分子量に対して逆の傾向を示した。生分解性と機能の両方を満足する最適分子量は1,500~2,000にあることが見いだされた。試験を行った低分子量化ジカルボキシル化多糖の中ではペクチン酸から得られたものがもっとも優れた機能を示した。