抄録
界面活性剤の疎水鎖にアミド基を導入することにより加水分解が期待されるビス型アミドアンモニウム塩を2- (アシルアミノ) エチルジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの反応から簡便に収率よく合成した。ビス型アミドアンモニウム塩の界面物性を測定し, モノ型アミドアンモニウム塩, モノ型及びビス型アルキルアンモニウム塩と比較・検討した。アシル基の炭素数が10から14までのビス型アミドアンモニウム塩は良い水溶性を示した。アシル基の炭素数が12のビス型アシドアンモニウム塩は, 同じアシル基を有するモノ型より一けた程度, またモノ型ドデシルアンモニウム塩より二けた程度小さい臨界ミセル形成濃度を示した。得られたビス型アミドアンモニウム塩はビス型アルキルアンモニウム塩よりもさらに低い表面張力を示した。また, アシル基の炭素数が12と14のビス型アミドアンモニウム塩は極めて高い起泡力と良好な泡安定性を示した。