抄録
未利用資源である家畜内臓の有効利用を推進するため, 豚内臓のアラキドン酸 (ARA) 供給源としての利用可能性を検討した。肥育豚の舌, 胃, 小腸, 大腸, 肝臓, 脾臓, 心臓, 肺, 膀胱, 卵巣, 子宮, 腎臓から抽出した総脂質の脂肪酸中にARAは1.5~19.2%検出された。特に肝臓と脾臓にARAが豊富に含有されており, そのARAはリン脂質, なかでもホスファチジルエタノールアミンに多量に分布していた。
豚内臓に含まれるARAが吸収性や生理活性の点からトリアシルグリセリンより優れるとされるリン脂質の形で含まれることが明らかとなり, 食品衛生上, 安全でかつ安定供給可能な未利用資源からのARA供給が期待される。