2014 年 83 巻 3 号 p. 213-217
電気の流れを伴わない純スピン流は,従来の電流重畳型のスピン偏極電流に比べ,エネルギー効率よくスピン角運動量を伝送することができる.しかしながら,純スピン流の生成効率が極端に小さいため,生成時の消費電力が大きくなってしまうという問題があった.本稿では,筆者の研究グループで行っている高スピン偏極材料を用いた純スピンの生成効率の飛躍的改善,多端子スピン注入による巨大純スピン流の生成,さらに,純スピン流の取り出し効率向上を実現する素子構造など,高効率な純スピン流制御実現に向けた取り組みについて紹介する.