抄録
目的 歯科患者に継続的に簡便な喫煙の介入を行った場合の禁煙ステージ移動を調べ,介入による禁煙実行への実現可能性を検討した。
対象と方法 2001年 4 月から一定の条件で簡便な喫煙の介入を受け,2003年 6-12月に禁煙ステージの評価を行った大学病院定期受診患者25人のステージ移動を後ろ向きに調査した。ステージの評価は,Prochaska の分類に準じて行った。喫煙の介入は,患者自身の口腔に現れた喫煙関連疾患や症状および喫煙による治療効果の低下を受診機会毎に話題し,患者が禁煙の実行に関心を示した場合には禁煙方法を話題として禁煙希望に導いた。介入効果の評価は禁煙ステージの移動により検討した。
成績 対象者の定期受診間隔は 1-6 か月だった。介入前では,無関心期が15人,関心期 5 人,準備期が 5 人で,介入後は,それぞれ,6 人,2 人,1 人であり,16人が禁煙を実行し,禁煙継続者は,9 人だった。関心期,準備期には,それぞれ 1 人ずつが移動し,ステージ移動がみられたのは18人だった。ステージの移動がなかった 7 人のうち,無関心期のままは 6 人,関心期のままは 1 人であった。無関心期と関心期の20人のうち11人が,準備期の 5 人は全員が禁煙を実行した。
結論 継続的に簡便な喫煙の介入を行うことで歯科患者を禁煙の実行に誘導できることが示唆された。