日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
緑葉蛋白濃縮物の蛋白質およびアミノ酸消化率,生物価および代謝エネルギー価について
テラプントワット スイット田先 威和夫
著者情報
ジャーナル フリー

1984 年 21 巻 2 号 p. 64-74

詳細
抄録
前報で報告した3種類ま緑葉蛋白濃縮物(LPC)について,その蛋白質およびアミノ酸消化率,生物価および代謝エネルギー価を,人工肛門を設着した白色レグホーン成雄を用いて測定した。用いたLPCは,アルファルファとイヌビエの混合物(LPC A),エンバクとスズメノカタビラの混合物(LPC B)およびラジノクローバ(LPC C)より調製したものである。これらLPCを唯一の蛋白質とするCP 10%, GE 17 kJ/gの半精製飼料を調製し,6羽の供試鶏にラテン方格2反復で1羽1日当り70gの飼料を給与した。試験期間は7日とし,後半3日間に採糞,採尿を行った。なお内因性の窒素排泄量を測定するため,3週間の試験期間の前後各1週間に無蛋白飼料を給与して採糞,採尿を行った。
常法で測定した見掛けおよび真の蛋白質消化率ならびに生物価は,各LPC間で有意な違いはみられなかったが,消化率ではLPC Aが,また生物価ではLPC Bが低い傾向にあった。なお内因性窒素排泄の時期別変化については,試験の前後に調べた代謝性糞窒素量では非常によく一致していたが,内因性尿窒素は有意な差を示した。しかし本試験をラテン方格により実施したので,この影響は相殺されたものと考える。代謝性糞中排泄アミノ酸は,多くのアミノ酸で1日当り20~30mgの範囲内にあったが,ヒスチジンとメチオニンは著しく低く(9および7mg),酸性アミノ酸は高い値を示した(35~41mg)。なお試験の前後に有意な差はみられず,また尿中への排泄は観察できなかった。
アミノ酸の消化率は種類により異るが,見掛けの消化率は真の消化率より約6%低く,両者のパターンは平行的によく一致していた。LPC Aではメチオニソの消化率が著しく低く(真の消化率で52%,以下同様),他のアミノ酸は59~71%の間にあり,総アミノ酸消化率は64%であった。LPC Bはヒスチジンが低く(70%),他は78~86%の間にあり,総アミノ酸消化率は80%であった。LPC Cはアルギニンが低く(68%),他は73~82%,総アミノ酸消化率は76%となった。従って全体的にみると,LPC Aは他に比して有意に消化率が低くなった。
各LPCのエネルギー代謝率を測定すると,LPC Cが92%と最も高く,LPC Aの69%との間に有意差がみられた。LPC Bは中間の81%であった。また代謝エネルギー含量もLPC Cが他より有意に高く(22.3kJ/g),AとBではそれぞれ12.7および14.1kJ/gとなった。ちなみに全エネルギー含量についても同一傾向にあり,LPC A,B,Cでそれぞれ18.4,17.4,24.2kJ/gであった。
著者関連情報
© 日本家禽学会
前の記事 次の記事
feedback
Top