環境技術
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研究論文
タンパク質泡沫分離による高濃度クロムの除去特性
杉本 太
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2011 年 40 巻 3 号 p. 151-158

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抄録
泡沫剤としてカゼインなどのタンパク質を用いた皮革鞣し排液中の高濃度クロムの泡沫分離について検討した.クロムを含む試水に,5%の酢酸アンモニウム緩衝溶液5mLを加える.pHを9に調節後,泡沫分離によるクロムのフロックを回収するために,4g/Lのカゼイン溶液またはゼラチン溶液を加える.生成したクロムのフロックを含む試水は反応槽に投入し,エタノール1mLを加えた後,蒸留水で200mLに調製する.泡沫分離条件は,処理時間3分,300mL/minの空気流量で行った.試水に塩化ナトリウムが共存すると,カゼインを泡沫剤に用いた場合,クロムの除去率に影響を与えないが,ゼラチンを用いた場合,クロム除去率は低下する傾向を示した.4g/Lカゼイン溶液1mLの添加の下で,本法はカルシウムイオン34mM以下,マグネシウムイオン1mM以下,炭酸イオン0.5mM以下,炭酸水素イオン1.2mM以下,硫酸イオン350mMの共存下でもクロムの除去に影響を与えない.100mgCr/L程度のクロム濃度を含む試料で,泡沫分離処理は可能であった.
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© 2011 環境技術学会
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