2026 年 5 巻 1 号 p. 333-340
鉄道においては,多量の降雪時に雪害の影響を受けるため,列車巡視による積雪状況の把握が行われている.しかし,従来の方法では人的負担が大きく,今後の生産年齢人口の減少を考えると効率化が課題となっている.そこで本研究では,スマートフォンで撮影した前方画像とAI画像判別モデルを組み合わせた積雪状況判定システムを開発した.線路上の積雪状況を6区分で自動判定し,多様な環境下でも高精度な判定が可能である.実証試験では,Webアプリによる地図上へのリアルタイム表示と情報共有の利便性を確認し,人的負担軽減への有効性を示した.今後は,除雪作業により線路両側に寄せられた側雪(がわゆき)や雪庇の判定機能を追加することで,さらなる業務効率化が期待される.