抄録
Shannon指数などの多様度指数による評価では,在来種と既存の生態系を脅かす恐れのある外来種が区別されていない.本研究では絶滅の恐れのある植物の評価を高くし,外来種の評価を低くする新たな植生評価手法の提案と,琵琶湖沿岸のヨシ植栽事業への評価手法の適用を目的とした.琵琶湖沿岸の132の抽水植物群落において2008~2010年に植生調査,2008~2011年に地盤高測量を実施した.調査結果に本評価手法を適用し得られた知見を以下に記す.1)種の重要性を考慮した新しい植生評価手法を示した.2)ヨシ植栽区画で確認された種の数は琵琶湖沿岸に生育する種の39%(150/383種)であった.3)地盤高が連続的に変化する自生群落では,地盤高が水平に造成されたヨシ植栽区画よりも多くの種が確認された.