2020 年 76 巻 5 号 p. I_9-I_18
インレー湖を対象に汚濁負荷量を原単位法により推定し,湖の水質汚濁要因をマクロ的に評価することを目的として検討を行った.この結果,a)汚濁負荷量はCOD 29,000kg/日,T-N 20,100kg/日,T-P 1,820kg/日であり,その内訳では面源系負荷が圧倒的に大きいこと,b)インレー湖と日本の主要湖沼の負荷量を比較したところ,CODでは琵琶湖,インレー湖,霞ヶ浦の順に大きいが,T-NやT-Pではインレー湖の負荷量が最も大きいこと,c)この算定結果に基づく水質保全対策の方向性として,生活排水対策や浮畑の施肥適正化を優先的に実施する必要があることなどが明らかとなった.本手法は,詳細なデータ・情報が入手困難な途上国において水質汚濁要因および対策を考える上で有効な手法となる.