2021 年 77 巻 5 号 p. I_325-I_330
地方中都市であるH市を対象として,14の配水区域の有収水量と配水管ネットワークのCADデータから250mメッシュごとの有収水量,配水管延長をそれぞれ計算し,配水管使用効率を求めた.その結果,標高0~10m(海側)と70~200m(山側)に布設されている303km(総延長の32.0%)の配水管の使用効率が低いことがわかった.2058年度までの収益的収支を試算し,赤字額を受益者が負担すると仮定したところ,現存の配水管ネットワークをすべて更新する場合,最大で約1,600円/人/月を負担しなければならず,配水管の更新を約70%に抑えた場合は約1,250円/人/月,H市が目標としている人口15万人を維持し,配水管の更新を約70%に抑えた場合は約580円/人/月と見積もられた.配水管ネットワークをダウンサイジングしても,収益的支出の抑制とともに人口減少の抑制を図ることが重要になることが明らかとなった.