2023 年 79 巻 13 号 論文ID: 22-13039
横浜市山手・打越地区では慶応3(1867)年に外国人居留地として開放されて以来,道路の開削や宅地造成に伴って各所に大小の崖地が生じ,石材の長手と小口が交互に配置されるブラフ擁壁が整備されるようになった.このブラフ擁壁は,今もなお山手・打越地区に数多く現存し主要な景観要素になっている.しかし,横浜市中区打越地区の住宅地では,石材の老朽化が進行し豪雨によりブラフ擁壁の崩壊が生じた.そこで本研究では,今後の首都圏直下地震や南海トラフ巨大地震,ゲリラ豪雨等に備え,山手・打越地区のブラフ擁壁の現状を把握するために変状調査及び模型振動台実験を行った.その結果,勾配が急な擁壁が非常に危険であり,その対策工法としてアンカーによる補強対策が有効であることが明らかとなった.