抄録
再生可能エネルギーの導入を進める一環として,洋上風力発電の現地実証研究が進められている.洋上風車で発電した電力を陸域に供給するためのケーブルは,重要な構造物である.しかし,ケーブル保護管のような付帯構造物に作用する波圧の評価方法について,十分な知見が蓄積されているとは言い難い状況である.そこで,二次元水理模型実験によりケーブル保護管に作用する波圧を検証した.ケーブル保護管が洋上風車基礎部本体工の背面側に配置される場合にも,基礎部本体工の左右を回り込んだ波が背面で衝突して,衝撃力が発生する場合があることがわかった.波作用方向に対するケーブル保護管の位置による,作用波圧の違いが明らかとなった.