2025 年 9 巻 s2 号 p. s178-s181
東京大学東洋文化研究所所蔵の「ダイバー・コレクション」は、イスラーム法学、クルアーン学を中心とする東アジア最大規模の貴重なアラビア文字写本コレクションである。現在のデジタルアーカイブは2006年から学術利用を支えてきたが、年月を経て独自仕様のメタデータや閲覧性と画像解像度の低さといった制約が顕在化している。このような状況から、東京大学附属図書館アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門は2024年度よりデジタルアーカイブの大規模改修に着手し、相互運用性の高いメタデータ、高解像度画像の整備、研究者からのフィードバックを迅速に反映する仕組みの実現を目指している。本発表では公開中のβ版をもとに、設計の理念や技術選定の詳細、データ移行における課題を報告し、国内外のポータルとの外部連携や資料利活用の促進に向けた今後の展望を示す。