日本運動器看護学会誌
Online ISSN : 2435-001X
Print ISSN : 2186-635X
整形外科病棟での褥癒発生の現状
褥瘤予防の試みへの足がかり
小岩 加奈福岡 佳詠
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ジャーナル オープンアクセス

2007 年 2 巻 p. 63-64

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抄録

平成17年1月1日から6月30日までに入院した整形外科疾患患者191名を対象に,特に褥癒発生症例の疾患・ 栄養状態・褥癒発生の有無についてカルテより実態調査をした.入院患者の褥瘤発生件数は10例,入院患者全体 の3.14%であった.疾患別では大腿骨頸部骨折で最も多く発生している.次にTHAでは1例, TKAでは1例, 腰椎疾患では1例.両下肢麻痺患者1名に1例の発生であった.当病棟での褥癒発生率を全国平均2.6%と比較 すると高値であり,整形外科疾患での褥痛予防の必要性は高いと言える.大腿骨頸部骨折で褥租発生の割合が最 も多く,これは大腿骨頸部骨折の褥癒発生患者の平均Alb 値•BMI 値は他疾患患者の平均より低いことより,そ れぞれの疾患に存在する術後の同一体位による圧や摩擦.ずれなどの外的刺激に加え.大腿骨頸部骨折患者の場 合は,特に栄養状態の低下が褥板発生に大きく関与している事が示唆される.整形外科病棟での褥痘発生の軽減 には, まず大腿骨頸部骨折患者に着目した予防策の徹底が必要であると考えられる.

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© 2007 日本運動器看護学会
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