日本栄養・食糧学会誌
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総説
大豆イソフラボンの骨代謝調節作用
石見 佳子
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2023 年 76 巻 5 号 p. 291-296

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抄録

大豆イソフラボンは大豆やクズに多く含まれているポリフェノールの1種である。大豆イソフラボンは全粒大豆1 g当たり平均1.4 mg程度含まれており, その種類はダイゼイン, ゲニステイン, グリシテインと各々のグリコシル, アセチル, マロニル, サクシニル配糖体の全15種類である。日本人の1日当たりのイソフラボン摂取量は, 50パーセンタイル値で18 mgである。大豆イソフラボンは, ヒトが摂取した場合, 腸管内で配糖体が切断されてアグリコンとなって吸収され, 弱い女性ホルモン様作用や抗酸化作用を発揮する。ダイゼインは, 腸内細菌により, よりエストロゲン活性の強いエクオールに代謝される。アジア人では約30‐50%がエクオール産生者といわれている。イソフラボンは弱いエストロゲン様作用を示すことから, 骨代謝をはじめ, 脂質代謝, ホルモン依存性のがん, 更年期症状等との関連が報告されている。本稿では大豆イソフラボンの摂取と健康との関連について, 特に骨代謝を中心に解説する。

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